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静岡県内でも進む学校統合 地域の理解を得るために必要なこと

2021年09月16日(木)  静岡放送
子どもたちの人口が年々減る中、学校の統合という動きが県内でも進んでいます。統合をうまく進めるためには地域の理解を得ることが一番の課題です。

 今週末に迫った運動会の練習に励むのは、静岡市立清水中河内小学校の子どもたちです。全校児童は20人。これで全員です。静岡市清水区の山間部に位置する両河内地区。このエリアには、中河内小学校のほか、2つの小学校と1つの中学校があります。児童数の減少が進む中、これらすべての学校が2022年4月に1つの小中一貫校に統合されます。
<細川麻衣さん>「7万3000は7万と3000を合わせた数」
 細川麻衣さん、3年生。この学校の3年生はいま、麻衣さんたった1人です。
<細川麻衣さん>「一人だけで授業するのは…それがさびしい」
<静岡市立清水中河内小学校 天野芳彦校長>「自分一人でやる、話し合いの相手がいない、友達から得られる学びがこの状況ではなかなかできないのは課題」
 麻衣さんは学校統合について、こんな作文を書いていました。
<細川麻衣さん>「11人になると一人でできなかったことができるようになります。友達がいっぱいできそうです。あと授業の時、協力しながらできるので統合するのが楽しみです」
 この地区の学校統合は地元自治会が主体となって10年ほど前から動き出しました。地域の会合や市などを交えた説明会は、実に30回行ってきました。
<住民>「子どもが生活しやすい環境が一番」「子ども目線で考えている」
<両河内地区連合自治会長 中山治己さん>「学校が統合して、自分たちのところへ4校来てくれる地区の人たちはいいですよ。置いていかれてしまう方が意識の上でも実際の上でも確実に存在します」
 ここにきて問題となったのは、児童を新校舎に移すための方法です。地盤改良に時間がかかり、新校舎の建設が2022年4月の開校に間に合わなくなったため、3校の子どもたちを一旦、和田島小学校に通わせ、8月の完成を待つことにしたのです。このやり方に住民から「子どもの負担になる」と不満の声が相次いだのです。
<子どもの事情を考える会 大石悠代表>「校舎が間に合いません、仮校舎でスタートします。こういう中途半端なスタートが両河内の歴史のスタートとしてふさわしいのかな。誇りを持てるような教育になるのかな。新しい校舎になって初めてできるのでは」
<田辺信宏静岡市長>「私が最高責任者ですので、私もお詫びを申し上げなければなりません。ただ、徹底的に子どもたちの視線で新しい歴史をスタートしたい」
 田辺市長自ら子ども同士の学び合いや活発な交流のできる環境づくりへの理解を求めました。
<子どもの事情を考える会 大石悠代表>「全体で賛成や合意をとるのは難しいと思うが、最初は雑談の中でいろんな意見が出て、よりいいものを採用していく形にしてもらえれば僕たちも話を聞いてもらった上でこの結果なんだと納得できる」
 この地区を含め、県内で統合が決まったり検討している小中学校は約50校を数えます。学校は教育のためだけではなく、地域のコミュニティの拠点でもあります。子どもだけでなく、地域全体の理解を得るためにはプロセスを大事にした丁寧な対話がカギを握っています。
#オレンジ6 9月16日放送
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