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病院移転先の巨大モニュメントどこへ 約6500万円で購入 解体し橋の下で保管 静岡市

2021年11月25日(木)  テレビ静岡
静岡県清水港近くの市有地で計画され、一部の住民の強い反対を受けている桜ヶ丘病院の移転。津波の浸水想定区域への移転であり、静岡市の田辺信宏市長が2017年以降、説明会などに出て住民と直接対話をしていないため、説明不足であると反対住民は訴えている。

22日に移転工事を再開した静岡市だが、反対住民が抗議の声をあげていた場所のすぐ後ろに、巨大な円形のモニュメントがある。

実はこのモニュメントは彫刻家・西野康造氏の作品で、静岡市が約6500万円で購入した。約90m離れた場所には別の西野氏の作品もあり、合わせて約1億円になる。

西野氏は数々の受賞歴があり、その作品は海外にも設置されている。土地区画整理事業の中で清水区のシンボルを作ろうということになり、モニュメント検討委員会が立ち上がり、西野氏の作品が選ばれた。

病院が移転すると、モニュメントも撤去されてしまうのだろうか。

モニュメントは高さ14m、幅12.8m。ステンレススチールとコールテン鋼製だ。作品名は「空の向こう」。

実は訪れた人が自由にハンドルを回すことで、高さ14mの巨大な輪がぐるっと360度回り、清水の風景を切り取っていく。その名の通り、円の向こう側に見える景色まで含めて作品なのだ。

市によると、モニュメントには「人々が働きかけることによってゆったりとその角度を変える大きな円形のこの作品はその中に清水の風景を切り取ることができ、見るたびにそれは変化します」と書かれている。

ところが桜ヶ丘病院が完成すれば敷地の68%を病院が占める予定で、残りの土地を活用した清水庁舎の移転も、市は完全にはあきらめていない。モニュメントはもうここに置いておくことはできないため、29日から撤去作業が始まる予定だ。

とは言っても、6500万円の価値がある。市は別の場所に移設する方針だが、巨大な作品であり広さが必要だ。作品は一旦解体され、新幹線や東海道線の線路をまたぐ、東静岡大橋の下に仮置きされる。

静岡市は来年度中に新たな設置場所を検討する方針で、彫刻家の西野氏のアドバイスももらいながら進めている。しかし新たな場所が見つかっても、「空の向こう」に見えるのは当初想定していた風景ではない。新たな場所でモニュメントは、静岡のどんな景色を「空の向こう」に写すのだろうか。
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