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“わさびダチョウ” 伊豆名産ワサビと「第4の肉」で めざせ!新たな特産品

2021年09月15日(水)  テレビ静岡
静岡県西伊豆町では、いま珍しい「ダチョウ」の飼育が行われています。低脂肪で鉄分が多く健康に良いとされるダチョウの肉。このダチョウの肉を西伊豆町の特産品にしようと奮闘する料理人を取材しました。

◆地域おこし協力隊員が豊かな食材にひかれ移住

賀茂郡西伊豆町の西天城高原。自然豊かなこの場所に設けられたのが、ダチョウの牧場です。

HOLY・堀浩一代表「(Qここにダチョウがいるのですか)そうですね、いまちょっと数が少ないですけど、25頭位ですね」

静岡市出身の堀浩一さん、41歳。5年前、地域おこし協力隊として西伊豆町にやって来た堀さんは、食材の豊富さにひかれ、3年間の任期が終わった後も、西伊豆町に住み続けました。

そして、ダチョウの飼育を始めました。

◆豚、牛、鶏…次は「ダチョウ」が来る!

HOLY・堀浩一代表:
「(Qなぜ、ダチョウを選んだのですか)“第4の肉”としてダチョウがすごく注目されていて、料理人としても使いやすい肉だし、一般的にも広まっていって欲しいなと思い、ダチョウ肉をつくることを決めました」

都内やタイで料理人として働いていた堀さん。食材として、あまり流通していないダチョウに着目しました。低脂肪の赤身の肉で食感は牛肉に近いそうです。

主に首都圏向けに出荷も始まっていますが、今もなお不安はつきません。

HOLY・堀浩一代表:
「やはり多分不安なんですよね。まだ全然経験が浅い中で、やっていることが正しいのかどうかも手探りな状態なので。こういう生き物と接しながら仕事をすると、自分の何かのトラブルで全部被害を受けるのはこの子たちなので。この子は1年生です。鹿児島から来てくれて、緊張してるのかな。今年で150個位は(卵を)産んでくれましたね」

飼育を始めるにあたり、ヒナを買いつけたのは鹿児島でした。すでにヒナの孵化にも成功していますが、目指すのは西伊豆産のダチョウです。

HOLY・堀浩一代表:
「この子たちで(生後)2カ月くらいです。(Qここで生まれたのですか)そうです。うちの方で卵から生まれた純西伊豆産の“わさびダチョウ”になります」

◆伊豆名産ワサビの葉で食欲増進?

堀さんが刻んでいるのは、実はワサビの葉。ダチョウに西伊豆産の付加価値を付けるため、西伊豆特産のワサビの葉をエサに混ぜて与えています。

HOLY・堀浩一代表:
「やはり食べも良いしすごく食欲がわくようなので、西伊豆の名産でもありますし、ダチョウたちも多分うれしいと思うんですよね。おいしいご飯が来たという感じで食いつきが良いので」

ダチョウも気に入っているというワサビの葉。堀さんは、ワサビを無農薬で育てている農家から捨てていた葉を譲り受けています。

ワサビ生産者:
「(ワサビの葉は辛いので)大丈夫かなと思っていたけど、今まで廃棄してた部分がエサとして再利用してもらえるのが、全部捨てないで食べてもらえるというのが一番うれしい」 

HOLY・堀浩一代表:
「西伊豆の物をという気持ちももちろんあるけど、自分がやっている事が結果としてそこ(地元)につながるという形が一番良いと思うので。できるだけ“とがっていく”には、こういうちゃんとした物(地元名産品)とつながるのはすごく大事だと思っています」

ワサビの葉を食べたダチョウは肉質がとてもいいと言います。

◆コロナ禍 ダチョウ肉の弁当で活路

堀さんは飲食店でダチョウ肉の料理を提供しています。

軌道に乗り始めた矢先に、新型コロナウイルスによる外出自粛でお客さんは半数以下に。さらに緊急事態宣言によって、休業を余儀なくされていました。

なんとか状況を打開しようと始めたのが、持ち帰り用の弁当の販売です。

HOLY・堀浩一代表 「これはダチョウのフィレとドラムというところですね。きょうはダチョウのちらしずしを作って、オードブルと一緒にご用意したいと思います」

珍しいダチョウの肉、評判も上々です。

弁当の注文客 「クセがない。いろいろな獣を食べるとクセがあるとか言いますけど、全然ないですね。お店が開くようになれば、皆さんもまたそこへ行ったりするので、ぜひ頑張ってほしいと思っています」

◆地場産品市場やふるさと納税返礼品 地元も応援

やわらかく、臭みのないのが特徴のダチョウの肉。町内の地場産品として、こちらの施設でも販売されるようになりました。人気も出てきていると言います。

地場産品市場の従業員 「ダチョウ肉は珍しいのでよく売れてます。西伊豆ならではの商品という事で、メインになってくれたらなと思います」

そして、今では西伊豆町のふるさと納税の返礼品にも加えられています。町長のお気に入りでもあります。

西伊豆町・星野浄晋町長:
「肉もそうですけど、内臓もおいしいですよ。心臓とか砂肝とか。ふるさと納税でも『ダチョウ肉』というのは大変珍しいと思いますし、アスリートの方には低カロリーと高タンパクでとても人気があるということですから、ぜひ西伊豆町が『ダチョウブランド』として今後注目して頂ければありがたいなと思っています」

◆料理人が生産者 強み生かし地元特産品に 

コロナ禍で翻弄されながら、ダチョウ肉を西伊豆の特産に成長させたいと奮闘する堀さん。

飼育を通して、改めて食材や料理へのこだわりが強くなったと話します。

HOLY・堀浩一代表:
「スーパーに並んでいるお肉一つ一つも誰かが育てて、食肉処理して加工して(店頭に)並んでいて使う事ができるのですけど、それを当たり前に思うには、ちゃんとそっちの世界(生産者)に入って知る必要があるなと。今はちょっとでも前よりいい料理人になれてるかなと思っています」

ダチョウを飼育する畜産農家として、そして料理人として。

西伊豆産の「わさびダチョウ」を多くの人に知ってもらうために、挑戦はまだ始まったばかりです。
 

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